カルピス論考

 昨日のカルピスで粘ってしまって恐縮ですが、ecke先生とのやり取りをしながら考えたことが一つ。


問:「カルピス」の定義とは何ぞや?


私が先日、飲み屋で「カルピス一杯」と頼んだ時、それは≪カルピス原液の水割り≫を頼んでいるわけですが、店員が「カルピスは、水割りでよろしいですか?」とたずねた時には、≪カルピス原液≫又は、≪カルピス原液水割り、カルピスソーダ、カルピスチューハイなどを含む上位概念としてのカルピス≫のどちらかを指しているものと考えられます。つまり、カルピスには上記3通りの意味が考えられるわけですね。


 ここでecke先生がコメントで指摘された「カルピスのロック」を、飲み屋で頼んだ場合にはいったいどのようなことが起こるのか。理論的には、


①≪カルピス原液≫のオンザロックが来る


②≪カルピス原液水割り≫のオンザロックが来る


の2つがありうるわけです。これは解釈論上、そして実務上、軽視できない曖昧さですよね(笑)法律・条例では第2条に定義規定を置く、論文等では「広義のカルピス、狭義のカルピス」と区別すれば済む話なのですが…。


 一般的に、カルピスは水割りで飲むものだという理解をすれば、カルピスのロックはカルピス原液の水割りを指すわけですが、あえてカルピスと言えば済むところ「ロックをくれ」と言っていることを捉えれば、やはり原液をオンザロックで出すのが正解でしょう。


 ということで、この日記をご覧のどなたか、ぜひ今度飲み屋に行かれた折には「カルピスのロック」を頼んでみてください(←ひとまかせ)