地方史

 地域振興について考える上で、対象となる地域の史を歴史を学ぶことは必須です。
 理由は色々とありますが、いくつか例をあげるなら・・・
1 地域のルーツを知る
 地域には、かつて城下町として栄えた地域や、明治以降に発展した地域などがありますが、その地域のルーツを知る上で非常に重要です。
2 振興策のストーリーを考える
 観光・産業振興分野などで、郷土の偉人、史跡、神話などをコアとして施策を打つ場合があります。
3 負の歴史を学ぶ
 地域間の対立や公害など、地域には負の歴史というべきものがあり、そのような歴史を抑えておくということは地域振興に携わる上で重要ではないかと思います。


 地方史については、とりあえず、本を読む前に地域の博物館や歴史資料館などに出かけて、そこで簡単に概略を学んだ上で具体的に読書に入ったほうが、とっつきやすいのではないかと思います。
 通史として入手しやすい本としては、山川出版の県史シーリーズや

東京都の歴史 (県史)

東京都の歴史 (県史)

 また、吉川弘文館の街道の日本史シリーズ
近江・若狭と湖の道 (街道の日本史)

近江・若狭と湖の道 (街道の日本史)

などがあるかと思います。
 より詳しい歴史を知りたい場合には、都道府県レベルの図書館・博物館に都道府県や市町村が編纂した地方史がおかれているでしょう。市町村史くらいなら、分厚い本1冊、都道府県史クラスになると通史・資料編に分かれています。
 大変分厚いですので、通読は困難ではないかと思いますが、自分が気になるテーマをかじり読みするだけでも勉強になります。また、それ以外でもパラパラとめくるだけで、色々な発見があり面白いです。
 また、テーマ史といいますか、
明治・大正・昭和 九州の鉄道おもしろ史

明治・大正・昭和 九州の鉄道おもしろ史

のような本は、鉄道をテーマにしていますが、九州の鉄道各路線ができるまでの歴史的な背景が書かれていて非常に興味深いです。