耕作放棄ねぇ

 「<耕作放棄>市町村長の是正勧告ゼロ…法的歯止め空洞化」(平成20年10月5日配信 毎日新聞)とのこと。重要なのは、耕作放棄地対策の実を挙げることであって、是正勧告制度の運用実績を上げることではありますまい。是正勧告それ自体が耕作放棄地対策に有効なのであれば、市町村農業委員会だって制度は利用するでしょうし、利用しない市町村が悪いというよりは、何で利用されないのかということに目を向ける必要がありますまいか。実務はよく知らんのですが、「農業経営基盤強化促進法」(昭和55年法律第65号)に基づく同制度って制度設計としては理解できるものの、実際に運用するとなると行政側や土地所有者の負担が大きいのじゃないかと思うわけですよ。
 他方で、利用権設定が行われている地域っていうのはあるわけですから、そういう地域とそうでない地域との違いは何が原因となっているのか丹念に調査して必要な施策を打っていかないとあまり意味がないと思ったりする次第です。ここら辺、もう少し新聞記者の人も現場に足運んで丹念な取材したほうがいいんじゃないかなと思うんですよねぇ。