法学教室12月号

1 巻頭言・「粋と遊」
 近頃では鬼まで徘徊する法学教室

2 エンジョイ!行政法「新時代の地方自治
 58頁の成田先生の「田中二郎先生のお世話いただき内閣法制局に入れていただいた」という部分に、時代を感じてしまいました。雁字搦めになっている現行の公務員制度の運用では、このようなことは中々できないのでしょうね*1

3 憲法の解釈「トポスとしての権利侵害論―司法権の自己同一性の関連で―」
 ちょっとこの記事を読んでみたいと思っているのですが、やはりバックナンバーで他2先生の記事も読んでおくべきか。

4 有斐閣広告欄w
 潮見佳男『入門民法(全)』が12月下旬に発売とこと。「(全)」といのが意味深に感じてしまうのは気のせいでしょうか(^^ゞなお、一冊で民法を一折フォローするとなると同じく広告欄に掲載されている川井健『民法入門』があります。同書は、無味乾燥な本ではありあすが、何よりコンパクトなのでLECの公務員試験対策講座で今更ひととり民法を話を聞くのが面倒だった私は非常に重宝させてもらいました。潮見先生が、1冊と言う紙面の制約の中で、どう料理されるのかは、興味のあるところです。
 あと、商標・意匠・不正競争判例百選が出ているようですが、いちおう実務も少しかじっているので買うべきかどうか迷っているところです。個人的には、著作権の方を先に改訂して欲しいと言う気もあったのですけどね。
 あと、行政法の入門テキストが出たようですが、なんで最近出る行政法のテキストは入門的な本しか出ないのでしょうか。法科大学院の設置以来、民法の教科書は全体的に分厚くなっている傾向があるように思っているのですが、行政法だけは逆に入門的なテキストが出版される傾向がありますよねぇ。まあ、旧司法試験時代の両者の扱いの違い等も少なからず影響しているのかもしれませんし、行政法には最高峰に塩野シリーズが鎮座している関係上あまり難しいテキストは必要ないという話なのかもしれませんけど。誰か、山本敬三・民法講義シリーズ並みに分厚い行政法の教科書とか書いたりしないんでしょうか…まぁ、誰も買わないか。

*1:それとも、国立大学教員の身分は国家公務員だから、そんなに難しくなかったのでしょうか