運び屋

先月末は、新型コロナウイルス感染症対策の支援業務の一環で、保健所支援に引き続き、宿泊療養施設入所者や退所者を専用駐車場から施設まで運ぶ搬送業務に従事してきました。マスクや手袋はもちろん、様々な方法で感染者との分離が徹底されているとはいえ、感染リスクに対する緊張感を感じながらの仕事となりました。

わが社の場合、保健所応援が、休日も含めた連日勤務だったのに対して、搬送業務はシフト制だったので、非番の日は自分の職場で仕事ができたのと、時間外搬送は福祉部門のスタッフが対応してくれるということで、シフトに組まれている休日搬送を除けば時間外勤務もなく、業務上はありがたかったです。

運転手や駐車場の誘導員をするのですが、期間中は降雨もあったので感染リスクは低いものの屋外作業になる誘導員の業務の方が面倒でした。また、運転手の業務は、普段使用する公用車よりやや大きめの普通車を使用することになるのと、一般人を乗せての運転なので安全運転には特に気を使いました。

施設入所者には、最初に、保健師や看護師などの病状や既往歴などの確認のための面談などもあり、施設側の受け入れは分刻みでスケジュールが決まっているため、指定駐車場に到着する感染者を遅れないように施設に搬送しなければなりません。出発時間などは時間的にも余裕をみて設定してあるのですが、一般人相手のお仕事ですから、色々と予定通り行かないことが多々あって、初日から搬送予定者が指定時間に現地に現れないという事態に遭遇しましたし、別の日には、到着時間に諸事情あって搬送予定者が自宅から出発していない例などにも遭遇しました。

このようなことが発生する背景には様々な理由があって、役所から伝達される時刻や場所に関する感染者の聞き間違いや勘違い、それを誘発させてしまうような応援職員などの不慣れな説明、渋滞などによる感染者や搬送車両の到着の遅れ、感染者の病状や家族等を取り巻く環境変化に対して調整や伝達のタイムラグなどです。このため、一概に役所が悪いとか感染者に問題があるといえるものではないのですが、その結果として、関係各所の予定が色々と狂うことは間違いなく、早めに調整部門に連絡を入れて指示を仰いだりしました。

コロナ対応も長期にわたり事務的に改善できるレベルの改善はやっているはずなので、この種のトラブルの発生はある程度やむを得ないのでしょう。調整部門の対応も大変手慣れたものでした。

今度は黄金週間に保健所勤務の予定なのですが、感染者数も日々増えているようなので、大変そうな予感がします。