法令の読み方入門第2夜―「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を読む―

さて、第2夜に入りやっと第1条へ突入することができます。第2夜は、廃棄物処理法の総則規定の中から第1条及び第2条を取り上げて法令の読み方について考えて行きたい思います。なお、はじめて具体的な条文を読む作業になりますので、法令用語や条文の構造といった基本的な話にも少しだけ触れさせていただきたいと思います。(全体で7000字近くになってしまいました。長くて読みにくいかもしれませんが、ご容赦ください。)


5 総則規定
 総則規定と言うのは、法令の一番最初に部分に登場する規定群です。その法令全体に関する事項が書かれています。具体的に、規制・誘導・給付といった行政作用等に直結する規定はないのですが、実体規定以下の条文を解釈していく上で重要なこと(特に、定義規定)なども書いてあるため重要です。


(1) 目的規定>>
(目的)
第一条  この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。