新人自治体職員さんに薦める本Part1−入門編−

 新規職員さんと話していて、やはりOJTですべてを学ぶということは困難かと思いますので、日々の業務を行う上で参考になる文献を取り上げていくこととします。とりあえず、最初は入門編ということで、私の独断と偏見によって以下の2冊をあげておきます。

自治体法務入門

自治体法務入門

 地方自治体の職員として働いていく上で、どの自治体に属していても日々の業務を行っていくうえで共通の土台となる基礎的な法的知識を提供してくれる良書です。マンガ等もついていますし、文章も大変読みやすい本ですが、研究者と実務家が共同で執筆している本であるため内容的にも信頼がおけます。但し、平成18年度自治法改正に対応していないので注意が必要です。
地方自治総合講座 (4) (地方自治総合講座 4)

地方自治総合講座 (4) (地方自治総合講座 4)

 次に、財務事務についてですが、あまりよい本というのが思い浮かびません。先の木佐・田中(編)『自治体法務入門』のレベルに比べると、少し詳細ではありますが、会計・契約・財産などについて全般的に丁寧で必要十分な知識を提供してくれる本というとで『財務管理』を挙げておきます。こちらも、平成18年自治法改正には未対応です。財務については、法務以上に実際にやってみないと分からない部分が多いですし、実務的には各自治体ごとに定める財務規則・財産規則に規定されている部分が非常に多いため、自ら例規集を読みながら勉強していくことが重要です。